土日は本屋のスタバで、子供と並んで本を読む
土曜の昼過ぎ、子供と二人で近所の本屋にいた。
最近、都内は本屋の中にスターバックスが入っている店が増えた気がする。まず席を確保して、飲み物を買って、それぞれ好きな棚へ散る。うちの週末は、だいたいこの流れになった。
席取りは戦争だ。土日の昼どきは、空いた席に誰かの視線が常に飛んでいる。荷物を置いて場所を押さえてから注文に並ぶ。この段取りを間違えると、コーヒーを手に立ち尽くすことになる。
私は資産運用やお金の本のコーナーへ向かう。平日は仕事と家計アプリで数字ばかり眺めているのに、休みの日までお金の本を手に取っている。我ながら、ほかに趣味はないのかと思う。でも画面で読むのと紙で読むのとでは、頭への残り方が違う。気になったページに指を挟んで、コーヒーを飲みながらゆっくり進める。この速度が、休日にはちょうどいい。
子供は子供で、勉強の本の棚から何冊か抱えてくる。理科の読み物だったり、歴史の本だったり。隣でちらっと覗くと、最近の子供向けの本は本当によくできている。図が大きい。難しいことを難しいと言わず、かみ砕いて書いてある。
例えるなら、大人の本は「取扱説明書」だ。全部読まないと全体像が見えない。子供の本は、いきなり絵で見せてくれる。順番が逆なんだと思う。だから私が読んでいる投資の本の横文字の説明より、子供の本の「世の中の仕組み」の説明のほうが、すっと入ってくることがある。少し悔しい。高い金を出して買った大人の本より、子供が選んできた一冊のほうが腑に落ちる。これ、どういうことなんだろう。
コーヒーは安くない。でも正直、値段はほとんど見ていない。長居していると、ついもう一杯、子供にも何か、と追加の注文が増えていく。居心地の良さと引き換えに財布が軽くなる仕組みは、よくできている。まあ、週末の居場所代だと思えば払える。
平日は、帰宅した時点で電池が切れている。本を開く気力なんて残っていない。だから「並んで座って、黙ってそれぞれの本を読む」この時間が、週末の一番の楽しみになった。会話が多いわけでもないのに、不思議と充電される。
子供が読み終わる気配を見せたら、私もキリのいいところまで、あと1章だけ。この「あと1章」が、たいてい2章、3章になる。
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