
年末まであと2か月。NISAの画面を開くのが、なぜか後回しになっていた。積立は自動で回っている。だから大丈夫な気になっていた。でも成長枠のほうは、自動じゃない。使ったかどうか、自分で見ないと分からない。
枠は2つ、数字は決まっている
新NISAの年間の枠は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円。2つ合わせて年360万円まで入れられる。生涯の非課税保有限度額は1,800万円で、成長枠だけでは1,200万円が上限。数字は金融庁のNISA制度概要と日本証券業協会の解説に出ているとおりだ。
ここで勘違いしやすいのが、限度額の数え方。1,800万円は、値上がり後の時価じゃない。買ったときの金額、簿価ベースで数える。値上がり分は枠を食わない。逆に、値下がりしても枠は戻らない。買った金額がそのまま枠に残る。
今夜、私が確認する1項目
証券口座のNISA枠の画面で、「今年の利用額」と「残り」を見る。それだけだ。
私の場合、つみたては毎月回っているから、残りはほぼ計算どおりのはず。問題は成長枠のほう。年初に買った分と、夏に買い足した分。頭の中の合計は、いつも少しズレている。画面の数字が正解だ。
確認したら、その場で1つ決める。残りを年内に使うか、使わずに来年に回すか。決めないまま12月に入ると、年末のバタバタに流される。注文の締切は証券会社ごとに違うし、12月後半は受渡や休場の関係で間に合わないこともある。早めに見るのが、結局いちばん安い。
使い残しは来年に持ち越せない
年間の枠は、その年のものだ。2026年の成長枠240万円を使い残したら、その残りは2027年に持ち越せない。2027年はまた新しい240万円が来るだけ。生涯の1,800万円は減らないから、損をしたわけじゃない。ただ、今年の非課税の機会は今年で終わる。
ここで、よくある罠がある。使い切らなきゃ損だ、と思い込んで、買うつもりのなかったものを買うことだ。枠は冷蔵庫のクーポンじゃない。使わなかったからといって、誰かに取られるものじゃない。買うものが決まっていないなら、残しておくほうがましだ。私も、残りが出たら無理に埋めない。来年の積立の原資に回す。
売ったら枠は翌年に戻る
NISAの中で売った分は、その年の枠には戻らない。戻ってくるのは翌年だ。今年売って、今年また同じ枠で買い直す、ということはできない。年末に保有株の点検をして売るなら、この1年のズレを頭に入れておく。
もう1つ、NISAの損は通算できない。課税口座なら、株の損を他の株の利益とぶつけられる。NISAの中の損は、そういう相殺ができない。損出しで節税しようとしてNISAの中で売っても、節税にはならない。損出しを考えるなら、課税口座の持ち株が対象だ。
旧NISAの2022年分は今年末で区切り
2022年に一般NISAで買った分は、非課税期間が2026年末で終わる。何もしなければ課税口座に移って、移るときの時価が取得価額になる。含み益が大きいものは、移管後の税金の出方が変わる。新しいNISAに買い直すなら、売却と買付の両方の注文が年内に間に合うか、締切を先に確かめる。年末ぎりぎりに動くと、片方だけ約定して宙に浮く。
私の結論は、画面を見てから
年末の点検は、4つも5つも並べると何も進まない。だから今夜は1画面だけ。NISA枠の残りを見て、使うか使わないかを決める。それが終わったら、次は課税口座の損益通算のほうを見る。順番を決めて、1つずつ潰す。
枠を使い切ることが目的じゃない。非課税の機会を、自分の買いたいものにだけ使う。それが、年末の点検でいちばん大事な線引きだと思う。
出典:金融庁「NISA制度の概要」、日本証券業協会「NISA:個人投資家のための非課税制度」。
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