
10月30日の米国株は、木曜の下げが金曜に広がった1日だった。ダウ平均は51,770.31で前日比572.25ドル安、1.09%安。S&P500は7,580.07で140.32ポイント安、1.82%安。ナスダック総合は25,437.00で747.73ポイント安、2.86%安。数字はAP通信の10月30日付まとめによる。S&P500は6月以来の大幅下落、ナスダック100は3.46%安の28,384.85で、ブルームバーグによれば2026年3回目の調整入り、つまり最高値から10%下げた計算になる。ダウの下げが1.1%にとどまったのに対し、テックの塊が3%前後下げた。下げの偏りが、前日よりさらにきつくなった。
発火点は、引け後に決算を出したインテルだった。第3四半期は市場の予想を上回ったのに、第4四半期の売上見通しが弱いと受け止められ、株価は約29%安で終えた。AP通信は1974年以来の大幅下落と伝えている。実績がよくても見通しが弱ければ叩き売られる。決算の読み方は、実績の良し悪しじゃない。会社が次に何を見ているか、だ。
半導体はインテルだけじゃ済まなかった。エヌビディアは4.2%安、AMDとマーベルは2桁の下落、ブロードコムとマイクロンは5%超安、半導体ETFのSOXXは8%超安だった。数字はInvestopediaの10月30日付まとめによる。アマゾンは1.4%安で、朝方には一時6%超下げたあと戻した。木曜の引け後7%超安だった流れを、そのまま金曜に引きずった形だ。家計に置き換えれば、給料明細は悪くないのに、来月の家計簿の見通し欄に赤字が書かれていたら、家族会議の空気は悪くなる。市場がやっているのは、それと同じことだ。
金利と原油は、株とは別の方向を向いた。米10年債利回りは4.93%で、前日の4.98%から下がった。AP通信のまとめによる。お金が国債に逃げた日の数字だ。WTI原油は2.4%高の104ドル超で、イランへの米軍の再攻撃の懸念が材料と伝わっている。金は3.7%安の3,883ドルで、昨年9月以来の安値水準。ビットコインは7万7,000ドルを割り、バイナンスのハッキング報道が重なった。ドル円はブルームバーグの10月30日朝のまとめで157円台半ば。日銀はこの日、政策を据え置いた。昨日の朝コラムで「今日確認する1項目」に置いた日銀会合は、据え置きで通過した。円が走らなかったぶん、米国株の円換算の見え方は落ち着いたままだ。
ここで1つ、売られた日の全体像を間違えないための数字がある。ロイター経由のLSEGの集計では、10月30日までに第3四半期決算を出したS&P500企業299社のうち82%が市場の予想を上回った。全体が崩れたわけじゃない。崩れたのは、AIへの工事費と見通しが問われた銘柄の塊だ。主要メディアの切り口は「AIコスト懸念」でほぼ共通していた。なぞるだけならそれで終わる。私の物差しは前日と同じで、工事費を払ったあと手元にどれだけ残るか、そこに見通しの弱さが重なった銘柄から売られた、という読み方だ。アルファベット、アマゾン、インテルと、3日連続で同じ物差しに引っかかった。
私の配当と積立への見方
金曜の下げで、私の配当と積立は何も変わらない。ナスダックが2.9%下げたから配当が減るわけじゃないし、積立の引き落とし額も同じだ。10月月間ではナスダックが5.3%安、S&P500が0.9%安、ダウが1.7%高だった。Investopediaの10月30日付まとめによる。月で見れば、テックだけが沈んだ月だったことになる。積立を止める理由にはならない。むしろ、積立の口座で買う単価が下がった月、とだけ記録しておく。
週明けに私が実際に確認する1項目は、アップル決算の12月四半期の売上見通しだ。発表は日本時間11月3日朝の予定で、前回のプレビュー記事で「火曜の朝6時半」と書いたのと同じものだ。見るのはiPhoneの伸び率じゃない。会社が12月四半期を2桁成長の言い方で置くかどうかだ。アルファベット、アマゾン、インテルと続いた「見通しで売られる」流れが、アップルで止まるかどうか。そこだけ見る。
私の予想
週明けの米国株は、アップル決算までは様子見の空気が残りやすいという見立てを持っている。金曜の下げは、AIの工事費への疑いが1銘柄の話から半導体全体へ広がった日だった。疑いが晴れる材料は、まだ出ていない。ただ、82%が予想を上回ったという決算全体の顔つきと、テックの塊だけが売られた顔つきは、別々に覚えておく。全部がダメになった日と、一部だけが売られた日では、積立の続け方も変わってくる。週明けはまずアップルの見通し。その1行が出るまでは、動かない。
出典はAP通信、ブルームバーグ、ロイター経由のLSEG集計、Investopediaの10月30日付まとめ。指数の終値と騰落率は10月30日の米国市場の終値。ドル円はブルームバーグの10月30日朝のまとめによる水準で、終値ではない。
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