
金曜の数字だけ先に置く。10月30日の米国株はダウ平均51,770.31(1.09%安)、S&P500 7,580.07(1.82%安)、ナスダック総合25,437.00(2.86%安)。10月月間ではナスダックが5.3%安、S&P500が0.9%安、ダウが1.7%高だった。数字はAP通信の10月30日付まとめによる。米10年債利回りは4.9%台、ドル円は157円台。金曜の中身は土曜の朝コラムで掘り下げ済みだ。今日の話は、そこから先の今週だけだ。
今週の予定(日本時間)
今日、11月2日月曜はまず夜を待つ。日本時間の11月3日午前0時に、10月のISM製造業景気指数が出る。9月分は54.5だった。工場の受注帳の温度を測るような数字で、50を超えていれば景気の拡大側だ。ここが50を割るようなら、金曜の下げとは別の寒さが来ていることになる。ただ、1つの数字で週の結論を出す気はない。今週の本番は、そのあとだ。
火曜の早朝、アップル決算が出る。米11月2日の引け後、日本時間では火曜の朝6時半だ。同じタイミングでパランティアも出る。見るのはiPhoneの台数じゃない。プレビュー記事に書いたとおり、市場予想の売上約1,130億ドルは会社見通し(1,117億から1,137億ドル)の上限に張り付いている。予想通りでは喜ばれない構造だ。12月四半期の見通しが、強い言い方で置かれるかどうか。そこだけ見る。アルファベット、アマゾン、インテルと3社続いた「見通しで売られる」流れが、アップルで止まるかどうかが、今週の最初の関門だ。
火曜は米中間選挙の投票日でもある。日本は文化の日で市場が休みだ。米株の動きを日本株が織り込むのは水曜になる。選挙の結果は日本時間の水曜以降にずれ込むことが多い。議席の確定数だけ見て、速報の見出しで動かない。
水曜から木曜にかけても、確認する数字が途切れない。水曜午前0時に9月のJOLTS求人件数、水曜夜22時15分に10月のADP雇用報告、木曜午前0時に10月のISMサービス業景気指数が並ぶ。決算は水曜早朝のAMD、水曜の米引け後に出るクアルコムとアームが続く。インテルで崩れた半導体の見通しが、2社目、3社目で違う顔を見せるかどうか。ここは見通しの比べ読みだ。木曜夜22時30分には新規失業保険申請件数、木曜には英中銀の政策決定も入る。
締めは金曜夜22時30分の10月雇用統計だ。非農業部門雇用者数の市場予想は7万5,000人前後、失業率は4.2%で横ばい、平均時給は前月比0.3%増の見通し。数字はMorningstarの今週の予定表による。9月分は2万9,000人と弱かった。10月分が予想通りなら、労働市場は減速しているが崩れてはいない、という読みになる。平均時給が強く出れば利上げ観測がぶり返す。弱く出れば利下げ期待が戻る。どっちに転んでも、その夜に数字を見てから考える。
私の予想
今週の米国株は、アップル決算までは様子見の空気が残りやすいという見立てを持っている。金曜の下げの原因だった「AIの工事費は回収できるのか」という疑いは、週末を挟んでも晴れていない。工場を建てる金だけ先に出て、受注の見通しが後からついてくる状態だ。請求書が先に来て、売上の見通しが後回しになれば、現場の空気は悪くなる。市場がやっているのは、それと同じことだ。
疑いが晴れる一番早い材料は、アップルの見通しが強い数字で出ることだ。逆に、アップルまで見通しで売られたら、大型テックと半導体の売りはもう1段続く。雇用統計はそのあとだ。雇用が弱すぎれば景気の心配が増すし、強すぎれば金利の心配が増す。どっちも、積立を止める理由にはならない。見る数字を、火曜早朝のアップルの見通しと金曜夜の雇用統計の平均時給の2つに絞って、その2つが出そろうまで口座の画面をいじる回数を減らす。それが今週の私のやり方だ。
私の配当と積立への見方
金曜の下げで、私の配当と積立は何も変わっていない。配当は会社の利益と配当政策で決まるもので、株価が1日で3%下げたから減るものじゃない。積立の引き落とし額も同じだ。家計に置き換えれば、給料日の金額が変わらないのに、持ち家の査定額だけが下がったようなものだ。査定額が下がった日に、家計簿の積立欄を書き換える必要はない。
今日、私が実際にやることは1つだけだ。夜、ISM製造業の数字を1つ見る。アップルの決算は火曜の朝、起きてから見る。決算の前に買い増すことも、売ることもしない。週の予定表はもう出そろっている。予定表を眺めて動く週じゃなく、数字が出たあとに動く週にする。
出典はAP通信の10月30日付まとめ、ロイターの10月30日付市場まとめ、Morningstarの今週の予定表、Yardeni QuickTakesの11月2〜6日の週の見通し。指数の終値と騰落率は10月30日の米国市場の終値。アップルの予想と会社見通しは自サイトのプレビュー記事による。
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