
11月2日の米国株は、朝と午後で顔が違った。ダウ平均51,983.98(0.41%高)、S&P500 7,541.40(0.51%安)、ナスダック総合25,164.32(1.07%安)。数字はTradingKeyとInvestopediaの11月2日付まとめによる。朝は金曜の急落の反動で買いが先行した。昼を過ぎてAI関連がまた売られ、ナスダックとS&P500は上げを吐き出した。ダウだけがプラスで残った日だ。
主材料は2つある。1つは原油の急落だ。米WTIは8%ほど下げて95.80ドル前後になった。イランとの外交に時間を置くという報道がきっかけで、エネルギー株の指数は4%下げた。ガソリン代が下がるのは家計には助かる話だが、株の世界では「戦争の値段が剥げた日」として読まれた。もう1つは10月のISM製造業景気指数で、55.5と9月の54.5から上がった。生産の指数は59.0と、2021年11月以来の高さだ。数字はISMの11月2日付発表による。工場の受注帳は温かいのに、株価の方は冷えたまま。景気がいい数字が出ても、AIの工事費の話が重しのまま残っている。
目立った銘柄は、半導体とAIまわりに集中した。インテル8.8%安、マイクロン5.7%安、マーベル12.7%安、オラクル8.8%安。フィラデルフィア半導体指数は3.3%下げた。金曜に崩れた流れが、月曜も止まらなかった。対照的に、中国株の指数は2.2%高、アリババ3.5%高、ビリビリ6.5%高だった。米10年債利回りは4.9%台前半でほぼ動かず、ドル円は157円台後半。金は1.5%高の3,955ドル前後まで戻した。
引け後に出たアップル決算は、数字だけ見れば上振れだ。売上1,145億ドルで前年同期比12%増、1株利益2.10ドル。市場予想は売上約1,134億ドル、1株利益1.99ドル前後だった。iPhoneは575.8億ドルで9月四半期として過去最高、サービスも315.7億ドルで過去最高。数字はアップルの11月2日付発表と9to5Macの同日まとめによる。ただ、株価は決算前の通常取引で1.83%安の338.32ドルで終えていて、時間外も大きく動かなかった。予想の置き場所が高かった、という先週のプレビューの読みが、そのまま当たった形だ。関税の還付が1株利益に0.05ドル、粗利率に約1ポイント乗っている点も、素直に喜べない理由の1つだ。粗利率は47.9%だった。
私の予想
AIの売りは、アップルの決算1つでは止まらなかった。工事費を先に払って、回収の見通しが後からついてくる状態が、まだ続いている。請求書だけ先に届いて、売上の見通しが遅れている店と同じだ。店の台所が苦しいかどうかは、請求書の額だけでは分からない。いつ、どれだけ入ってくるかの見通しが要る。市場が今見ているのは、その見通しの部分だ。
今日は日本が文化の日で市場が休みだ。米株の動きを日本株が織り込むのは水曜になる。米側では今日が中間選挙の投票日で、結果は日本時間の水曜以降にずれ込む。速報の見出しで動く日じゃない。私が見るのは今夜の米国市場でのアップルの反応と、半導体がもう1日売られるかどうかだ。金曜夜22時30分の10月雇用統計までは、見る数字をこの2つに絞る。
私の配当と積立への見方
昨夜の下げで、私の配当と積立は何も変わっていない。配当は会社の利益と配当政策で決まるもので、ナスダックが1日で1%下げたから減るものじゃない。積立の引き落とし額も同じだ。アップルは今回も1株0.27ドルの配当を宣言していて、権利確定は11月12日、支払いは11月16日だ。数字はアップルの同日発表による。株価が下がった日に、配当の欄まで書き換える必要はない。
今日、私が実際にやることは1つだけだ。今夜の米国市場で、アップルが決算の上振れを好感してプラスで終えるかどうかを見る。買うにしても売るにしても、その答えが出てからだ。決算の数字だけ見て「上振れだから大丈夫」と決めつけるのは、昨夜の市場がもう否定している。
出典はTradingKeyとInvestopediaの11月2日付市場まとめ、ISMの11月2日付製造業景気指数の発表、アップルの11月2日付決算発表。
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