火曜22時半のCPIが今週の主役、予想は前年比3.7%

米国株市場の値動きを表すイラスト

金曜の数字だけ先に置く。11月6日の米国株はナスダック総合24,579.42(1.09%高)、S&P500 7,376.86(0.31%高)、ダウ平均51,285.73(0.46%安)。週間ではS&P500が2.7%安、ナスダックが3.4%安、ダウが0.9%安と、6月以来の悪い週になった。数字は複数の海外メディアの11月6日付まとめによる。金曜の中身の掘り下げは昨日の朝コラムに書いた。半導体の反発と雇用統計の強さが同居した日だった。今日の話は、そこから先だ。

今週の予定(日本時間)

月曜の夜、まず見るのは半導体の2日目だ。金曜はAMDが11.5%高、エヌビディアが3.6%高と反発した。木曜の下げの半分も取り戻していない。月曜に上げが続けば「売られすぎの戻し」の線が太くなる。もう1日売られたら、値段のつけ直しが続いている、という読みになる。1日の反発で安心する材料は、まだ何もない。月曜の引け後にはテイクツー・インタラクティブの決算も出る。グランド・セフト・オート6の発売は11月19日で、今回の四半期には入っていない。見るのは実績じゃなく、発売に向けた見通しの言い方だ。

火曜夜22時30分、10月の消費者物価指数(CPI)が出る。今週の主役はここだ。市場予想は前年比3.7%、前月比0.3%増。コア(食品・エネルギーを除く)は前年比2.5%ほど、前月比0.2%増の見通しだ。数字はNowflationの予想まとめと米労働統計局の発表予定による。9月分は前年比3.7%、コア2.6%だった。12月9日のFOMCの前に出る最後のCPIだ。金曜の雇用統計が16.5万人増と強く出て、12月の0.25%利上げの確率はCMEのFedWatchで7割ほどに上がっている。物価まで強ければ、利上げの話はさらに前に出る。物価が落ち着けば、後ろに下がる。

CPIを家計に置き換えると、スーパーのレシートの合計が先月よりどれだけ増えたか、という話だ。レシートの合計が増え続けていれば、給料の使い道はきつくなる。FRBが見ているのは、そのレシートの伸びが止まるかどうかだ。私が見たいのは前年比とコアの2つだけだ。1か月の数字に一喜一憂しても、積立の判断は変わらない。

水曜11月11日は退役軍人の日で、株式市場は開くが債券市場は休みだ。金利の動きは見えにくくなる。数字の出ない日、と割り切る。

木曜の夜は2つ重なる。22時30分に新規失業保険申請件数、24時に10月の中古住宅販売件数。そして引け後にシスコとアプライド・マテリアルズの決算が出る。シスコの市場予想は1株利益1.32ドル、売上181億ドル(TheStreet Proの集計)。8月の見通しでは第1四半期の売上を180億〜182億ドルと置いていた。アプライド・マテリアルズの予想は1株利益4.06ドル、売上103億ドル(同)。見るのは実績じゃない。2社とも、顧客がAIの設備投資を続けているかどうか、見通しの言い方だ。木曜の半導体売りの原因は「工事費は回収できるのか」という疑いだった。設備を作る側の見通しが、その疑いに直接答える。

金曜夜22時30分には10月の生産者物価指数(PPI)が出る。CPIの裏取り、という位置づけだ。CPIとPPIが同じ方向を向けば、物価の読みは固まる。逆を向けば、判断は来週に持ち越しになる。来週の火曜(11月17日)には10月の小売売上高と、エヌビディアの決算が待っている。

私の配当と積立への見方

金曜の反発で、私の配当と積立は何も変わっていない。ナスダックが1.1%反発しても、アップルの1株0.27ドルの配当の宣言は変わらない。雇用が強くて利上げの確率が上がっても、積立を止める理由にはならない。逆に、半導体が反発したからといって積立のペースを上げる理由にもならない。配当は1日で変わるものじゃない。積立は1日の値動きで決めるものじゃない。

今週、私が実際に確認する数字は3つに絞る。1つ目は月曜の半導体の2日目。2つ目は火曜夜のCPIの前年比とコア。3つ目は木曜のシスコとアプライド・マテリアルズの見通し。3つとも、数字が出たその夜に見る。予想の段階で動くことはしない。

私の予想

今週の米国株は、火曜夜のCPIまでは様子見の空気が残りやすい、という見立てを持っている。金曜の雇用統計が強かったぶん、CPIが予想を上回れば利上げの話は一気に前に出て、株には向かい風になる。逆にCPIが落ち着けば、雇用が強いのに物価は落ち着いている、という組み合わせで、半導体の反発に息が入る。どっちに転んでも、木曜の決算で設備投資の見通しが弱ければ、半導体の売りはもう1段ある。金曜の1日の反発で「売られすぎだった」と決めつけるのは早い。CPIが出る火曜夜まで、口座の画面をいじる回数を減らす。それが今週の私のやり方だ。

出典は複数の海外メディアの11月6日付市場まとめ、NowflationのCPI予想まとめ、米労働統計局の発表予定、TheStreet Proの今週の決算カレンダー、Regards of Wall Streetの今週の予定(2026-11-07付)。

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