
11月に入って4日、S&P500は7,688.62まで戻した。10月末の7,580.07から1.4%の上げだ。10月はナスダックが月間5.3%安、S&P500も9月と10月の2か月連続マイナスで終わった。そこからの11月は、過去の数字だけ見れば1年でいちばん上がりやすい月に入ったところだ。今夜見るのは、自分の保有が指数と同じだけ戻ったかどうか、1つだけだ。証券口座の画面で10月末と11月4日の評価額を並べる。指数が1.4%戻した日に、自分の持ち株がどう動いたか。それだけ確認すればいい。
11月+1.6%、12月+1.5%。9月だけがマイナス
1950年から2025年までの75年分、S&P500の月別平均リターン(配当込み)はこうなっている。BriMindInvestの2026年6月の集計だ。
- 11月が+1.6%で1位、12月が+1.5%で2位
- 9月は-0.5%で、12か月のうち唯一の平均マイナス
- 10月は+0.9%、1月は+1.2%、4月は+1.5%
- 11月から4月の半年で平均+7.1%、5月から10月は+2.1%
- 第4四半期(10〜12月)の平均は+4.0%で、年間平均の約4割を占める
図で見ると、11月と12月の2本だけが頭ひとつ抜けている。9月のマイナスと並べると、1年の両端で2.1ポイントの開きがある。平均はクラスの平均点みたいなもので、自分の点数じゃない。9月が1年でいちばん上がった年もあるし、11月が最悪だった年もある。平均は方向の目安で、約束じゃない。
サンタクロース・ラリーは76年で58回プラス
年末のもう1つの言い伝えがサンタクロース・ラリーだ。定義は決まっている。12月最後の5営業日と、1月最初の2営業日。7営業日だけを見る。Stock Trader’s Almanacの創刊者イエール・ハーシュが1972年に名前を付けた。
TradeWizeが2026年10月30日に出した検証では、1950年から2025年の76回で、S&P500が上がったのは58回。76%だ。中央値は+1.21%、平均は+1.3%ほど。ふつうの7営業日は58%の確率で上がって中央値+0.40%だから、サンタの7日間は確率も幅も3倍近い。運だけでここまで偏る確率は低い、というのが検証の結論だ。
2026年から2027年のサンタ期間は、12月24日から2027年1月5日までだ。
ただ、弱っているのも事実だ。前半の38年(1950〜1987年)は中央値+1.71%で31回プラス。後半の38年(1988〜2025年)は中央値+0.86%で27回プラス。幅は半分になった。直近は3年連続で不発だ。2023〜24年は-0.88%、2024〜25年は-0.53%、2025〜26年は-0.11%。3年連続の不発は1950年以降で初めてだ。有名になったパターンは、みんなが先回りして買ううちに薄くなる。人気のセールは、開店前に行列ができるようになると、開店と同時に品切れになる。同じことだ。
今年の形:9月と10月の2か月連続マイナスは17回目
今年の出発点は、少しだけ追い風寄りだ。S&P500は9月末7,651.54、10月末7,580.07で、9月と10月の2か月連続マイナスになった。1950年以降で17回目のことだ。Yahoo Financeの2026年11月4日付の集計によると、過去16回のあと、11月と12月は12回上がり、中央値は+3.7%だった。76年全体でも、11月と12月の2か月は59回上がって中央値+3.6%だ。
外れた4回は1957年、1987年、2000年、2008年。どれも、そのまま嫌な年になった。追い風の数字と、裏目の年の顔ぶれは、セットで覚えておく。10月6日の最高値7,818.93からは、10月末で3.05%下がっていた。11月4日の7,688.62は、そこからの戻りの途中だ。
季節性は、買う理由にしない
ここからが自分の考えだ。サンタの7日間だけS&P500を持っていたら、1950年の100ドルは2026年10月末で252ドルになった。同じ100ドルを持ち続けていたら3万8,600ドルだ。7日間の上振れは本物でも、残りの245日がほとんど全部の仕事をした。7日だけジムに通うのと、1年通い続けるのと、どっちが体が変わるか。答えは決まっている。
私の年末の作業は、サンタじゃない。損出しの締切は米国株が現地12月24日、日本株が12月28日の取引までだ。NISAの成長枠240万円の使い残しは来年に持ち越せない。外国税額控除は、特定口座の配当明細の外国税額の累計を見る。12月の配当は、売る前に権利落ち日を確認する。4つとも、10月30日から11月3日にかけて1本ずつ書いた。サンタ期間の起点は12月23日の終値で、損出しの締切と1日違いだ。カレンダーに2つの日付を並べて入れておく。それで十分だ。
11月と12月が上がりやすいのは、76年の平均が言っている。上がる保証はどこにもない。積立は止めない。配当はドルで増えたかどうかで見る。サンタが来るかどうかは、12月24日になってから確かめればいい。